ユーマとペンモンが周辺の地形データ収集に出かけようとすると、それに気づいたレミがロップモン助手を伴い勝手についてきた。 仕方ないので各々にスマホやタブレットを持ち歩いてもらい、全員でデータを取ることにした。 そこまではいつものよくある光景であった。しかしその日は違っていた。 茂みに向かってしゃがみ込んでいるレミを見つけたユーマは、どこか調子が悪いのかと近づいた。 「どうしたの神恵さむぐっ!」ユーマはレミの左手で口を押さえつけられた。 「大きな声出さないで。気づかれちゃうでしょ。」小さな声で囁くレミの右手は太ももの間、その奥に挟まれていた。 一体何を……と訝しむユーマは、その茂みの向こう側から何かが聞こえてくるのに気がついた。 荒い息遣いとくぐもった声、それとは違う呻くような押し殺した声と時々漏れる微笑む声。何かが吸い付くような音。 向こう側を、気づかれないよう静かにユーマが慎重に覗き込むと、そこには見知った二人の人物がいた。 ひとりは座って、服を捲りあげて両の乳房を顕にした少女。 もう一人は、仰向けになって少女の膝を枕にし、ズボンをすこしずり下げてペニスをいきり立たせた少年。 少年は見るからに重みを感じさせる少女の垂乳根に吸い付き、少女は右手で少年の屹立を握りしめていた。 よく見ると、ただ握りしめいるだけではなく上下にさすり。時に先端を摘んで擦りを繰り返している。 (あれって……春先さんと、望月さん?)ユーマにはその行為に関する直接の知識はない。 しかし防犯のために、そして自身の研究のために蓄えた知識から、それが何らかの性行為であることは察せられた。 「ああっ、美空!出るっ!」 「いいのよ純君、お姉ちゃんの手にいっぱい出して。」純の先端から白濁が迸って飛散し、美空の右手を汚す。 快楽に放心する純、そしてそれを見て違う快楽に浸って微笑む美空。 横を見ると、レミが右手を股に挟んだままモジモジと体を小刻みに震わせており、目を皿のようにして二人の様子を見ていた。 横にユーマがいるせいで、パンツの股布と陰核包皮越しにしかクリトリスをいじれず、達することができないのだ。 しかしユーマにはただ苦しそうにしていることしか理解できず、心配が大きくなるだけであった。 「神恵さん、他人のこういうこと、あんまり見ちゃ悪いよ。行こう?」聞こえないような囁き声でユーマはレミに移動を促した。 「そ、そうね……行きましょ。」こちらも同じく囁き声で同意するレミ。 ここにいると二人に覗き見していたことがバレてしまうし、何よりここにいる限り達することができない。 そう判断した彼女は、ユーマとともに静かにその場を離れた。 「こっちだよ。」レミを誘導しようとユーマの左手が彼女の右手を握る。 じっとりと濡れ湿った感触が指先に触れ、ユーマが怪訝な表情をする。 ユーマに気づかれたと悟ったレミの顔が真っ赤になる。 「何か変なものでも触ったの?それに顔も赤いし。近くの水場に行こうか?」 「そっそうね!ちょっと一休みしましょう!」誤魔化すようにレミは勢いよく答えた。 ユーマの申し出を素直に受けたレミだが、内心は穏やかではない。 6年生二人の情事を見て自分はこんなにもドキドキと興奮しているのに、彼の方はまるで動じていなくて平常通りなのだ。 まるで自分よりユーマのほうが心は大人であるように思えて、どうしようもなく苛立つのだ。 やがて水場に近づいた時、突然自分の手を引くユーマが止まった。ハンドサインでしゃがむように促される。 その通りに静かにしゃがむと、ユーマが囁いてきた。 「誰かいる。」二人は音を立てないように茂った低木の影ににじり寄っていく。 二人が同時に水場を覗き込むと、そこには先程と同じように見知った顔が二人いた。 (……ゲキくんと……ミソラさん?)自分たちと同学年の少年少女が、一糸まとわぬ姿で水辺でくっついていた。 いや、その表現は今ひとつ不正確かもしれない。胴体は全体的に見て密着には程遠いからだ。 しかし二人の胴体の一番下だけが密着していた。より正確に言えば、性器が結合していた。 まるでカエルのように仰向けになって大きく広げたミソラの脚の間に入ったゲキが、腰を前後に振っている。 「イ、イタクないっすか?」 「へーき。」両手を掌を密着させるように繋ぎ、気遣いながらもお互いの目を見つめ合う。 ミソラは上半身を起こして今度は文字通り胴体を密着させると、ゲキの唇を吸う。 まだ禄に乳房の出ていないスレンダーな胸が、幼い割に筋肉で包まれ厚みを持った胸板とぶつかりあう。 双方の小さな乳首が密着し、擦れ合い、キスしているせいで視線が交錯して重ならない。 「ゲキ、今度はミソラが上になるね。」そう言うと繋がったままゲキを押し倒す。 「どーう?つながってるところが、よく見えるでしょ?」 「あ、うん。」おそらくゲキからは結合部位がよく見えるのだろう。 しかしユーマとレミから見えるのは三角形に白くなったミソラの尻と細い腰、そして半長円形に日焼けした背中だけだ。 (……あれ?ミソラさん、今こっち見た?)レミにはそのように思えた。 「ねえ、ちょっとやってみたいことがあるんだけど。」ミソラはそう言うと、結合部を軸にして体を半回転させる。 小さな出歯亀から、ミソラの無毛の割れ目にゲキの猛々しい逸物が挿さりこんでいるのがよく見えるようになった。 「そのまま体起こして……後ろからミソラの体を抱いて。」 「こ、こうか?」いわゆる背面座位の姿勢になる。自身を抱きしめるゲキの左手をミソラは左の乳首に導く。 右手は結合部の直上、陰核包皮の中へと手を取って誘導し、そのままゲキの右手ごとクリトリスをほじくり出して弄らせる。 「あっ!ゲキ、いいよ!」反応して膣括約筋が蠢いたのを感じ、ゲキは自らの意思でミソラの肉豆を摘んで擦る。 同時に互いの腰を半テンポずらして上下させ、シャフトが幼膣に抽送される。 そこにある水だけでない、二人の、主にミソラの秘所から湧き出る体液が音を立てる。 レミがふと右を見ると、ユーマは顔を真っ赤にしてそれらの様子を注視していた。 彼の半ズボンの前部分は大きく突っ張り、幼いペニスが勃起していることは一目瞭然だった。 先程までとは全く違うユーマの様子に、レミの頭にはある仮説が浮かんできた。 (もしかして優摩くん、おっぱいは平気だけど、女の子のアソコが……?) 「ミソラ、オレもう、ミソラぁ!」二人の上下運動が激しさを増し、ゲキの頭がミソラの首にしなだれかかる。 「いいよゲキ、ミソラに出していいよ!」その至近距離の顔、ゲキの唇にミソラは自身の唇を再度重ねる。 重ねるだけでなく、唾液を送り込んでゲキの口内を舌で犯すミソラ。 ゲキは限界を迎え、陰嚢と会陰、肛門が収縮する。彼の遺伝子がミソラの膣奥に放たれる。 それを受けたミソラもまた限界を迎え、ゲキの分身から一滴残さず搾り取ろうと締め付けつつ果てる。 「ミソラぁ……」 「ゲキぃ……」そのまま後ろにゆっくりと二人は倒れ込み、力を失った陰茎が膣から抜け落ちた。 中に放たれた精液が、まだミソラは孕めないからと拒絶するが如くに流れ出ていく。 それはもと来た道を戻るかのようにゲキの男根にかかり、さらに流れて睾丸をおおう陰嚢を汚した。 「……優摩くん、行こう?……優摩くん?」レミの小声にユーマからの反応は無い。 軽く肩を揺すってはじめてユーマが反応を示した。 「あっ神恵さん……ごめん、そうだね、行こう。」そう答える彼の前は今だ小さいテントが貼られており、興奮収まらない様子だった。 先ほどと同じようにレミの手を取って進むユーマだったが、その手に込められた力は幾分か強くなっているように感じられた。 だいぶ離れたところまで来ると、ちょうど小さな草むらがあった。 そこで二人は並んで座り込むと、少しの間押し黙っていた。 「……ねえ。アレ、すごかったわね。」意を決して、そして確かめたいことのために。 レミが口を開くと、ユーマは一瞬ビクッとしてからレミの方を見た。 真っ直ぐにではなく、顔を少し左に向け、視線をもう少し左にして。 「あっうん、そうだね、す、すごかった、ね。」ユーマは挙動がおかしくなっていた。顔はずっと赤いままで、言葉もとぎれとぎれだ。 「……あのさあ、優摩くん?」 「な、何?」 「優摩くんってさぁ……女の子のおっぱいじゃエッチな気持ちにならないけど、女の子のアソコを見るとえっちな気持ちになっちゃうヒト?」 「!?!」ユーマは思わず引いてしまい後ろ手をつく。半ズボンの前の膨らみがはっきりとレミの視界に入る。 「ななな、何を、そそ、そんなこと!」明らかに動揺している。これは反撃のチャンスだとレミは思った。 「じゃあさぁ、私の……」レミは立ち上がると、スカートの中に手を伸ばしてまさぐる。 ずり下ろしたパンツから右足だけを引き抜き、左足首に白い布の塊がまとわりつく。 スカートの裾を両手で掴み、ユーマに向かってたくし上げる。 「アソコ見ても、平気、なんだ?」白く細い太ももの間、その根本にある小さなスリットはわずかに赤みを帯びている。 いや、紅潮しているだけでなく、じっとりと湿っているのもユーマには見て取れた。 「あああ、ああ。」言葉にならない声を上げるユーマに、レミは近づいていく。 レミの股間がユーマの顔に接触したところでスカートから手を離す。 ユーマが逃れようと後ろに倒れると、それを追うようにレミはしゃがみ込んだ。 ユーマの顔面はレミの股間に押さえつけられ、そのまま体重が掛けられユーマは動けなくなった。 レミが腰を軽く前後させると、ユーマの鼻が大陰唇を割って小陰唇を擦り、フードの下の秘肉粒を圧迫した。 「ああっん!」待ち望んでいた快楽に、レミはたまらず嬌声をあげた。 でもこれだけじゃ足りない、まだ足りない。そう告げるレミの内なる心は、彼女に次の言葉を紡がせた。 「私ばっかり見せるの不公平よ。優摩くんのも見せて。」レミはミソラの動きを思い出し、股間をユーマの顔に密着させたまま体を半回転させた。 今度は割れ目の下の方、膣口付近に鼻が当たって違う快感を得る。 そのまま前にかがんでユーマのズボンに手をかけると、ボタンを外しチャックを下ろした。 ミニテントと化した青いブリーフを無理やり下げると、ユーマの勃起ペニスが勢いよく飛び出した。 包皮はほぼ全体を覆っているが先すぼみにはなっておらず、わずかにピンク色の亀頭と鈴口が顔をのぞかせている。 まだ大して肥大しておらず、皮で覆われていることもあってカリ首はかろうじて分かる程度だ。 性犯罪者は口を使うこともある、防犯のために教えられた知識。それが幼い二人の行動を加速させた。 レミはさらに前かがみになってユーマの勃起に顔を近づける。しばらく間近で眺めてから、おもむろにそれを口の中にパクっと咥えこんだ。 「!!」ユーマが声を上げるも、レミの下の口で塞がれていて言葉にならない。 レミの舌先は包皮の中をまさぐり、痛いほどの刺激を亀頭に与えた。 お風呂でちゃんと剥いて洗うよう指導されてきたユーマの先端には恥垢は一切なかった。 舌の全部を使って、レミはユーマの陰茎を隅々まで味わった。 「!?ちょっと優摩くん!?」突然、レミは口を離した。ぷるんと跳ねた勃起の先端から唾液の糸が唇まで引かれる。 ユーマがレミの割れ目の中に舌を伸ばしたのだ。舌先が小陰唇をねぶって一番上までたどり着き、皮の中の小豆をつついたのだ。 女性の快楽部位を立て続けに舐められ、本人の意思と無関係に体が反応する。膣口の味が一段と濃くなった。 バルトリン腺液があふれ、ユーマの鼻と唇を濡らす。こちらも親の教育が行き届いていて、恥垢の類は残っていない。 負けてなるものか、とレミは再びユーマの小さくも固い性器を口に入れる。 毛も老廃物もない、純粋な性器のみが、お互いの口と舌によって丁寧に責められる。 このままでも気持ちよかったのだが、二人の脳裏には先程の光景が焼き付いていた。 性器と性器で繋がった、自分たちと同い年の少年少女。その歓喜に蕩けた幸福そうな顔と声。 自分たちも、同じようにしたら、もっと気持ちよくなれるのだろうか……? だがその前に確認しなくちゃいけない。ユーマは両手でレミの尻を押しのけるようにして持ち上げた。 ようやく自由になった口で、いまだ自分の分身を貪る少女に対し、是非を問う。 「ねえ、神恵さん……どうする?」 「ぷはっ……どうするって、何を?」咥えたままでは流石に答えられず、レミは口を離す。 「このまま最後まで、やっちゃうの?」 「はぁ?ここまでやっておいて途中で止まれるワケ……」 「神恵さんは、いいの?」自分の股ぐら越しに、メガネのレンズの奥に、少年の真剣な眼差しが自分を射抜く。 「いいも何も……あなたはどうなのよ?」 「僕は……神恵さんなら、いいかなって。」 「やめて。」ユーマが予想していなかった、強い口調でのレミの返答。その真意を測りかねてポカンとしている。 「その神恵さんっていうのやめて。私があなたのこと名前で呼んでるのに、あなたが名字で呼んでくるの、気に食わないわ。」 拒絶ではなく要求の意思だと気づいたユーマの頬が、性的興奮とは別の理由で赤くなる。 「レミって呼んで。それから……私ならいい、じゃなくて、私としたい、って言って。」 レミの顔もまた、同じ理由で真っ赤になっているのだろう。そう察したユーマの顔が、自然と綻ぶ。 「私だって、あなたならいい、じゃなくて、優摩くんがいい、って言うから。」 「……うん、わかった。僕、レミさんがいい。レミさんと、最後までしたい。」 「……私もよ、優摩。」 二人は一旦離れて、身に纏うすべての服を脱いだ。それを草むらの上に敷き、簡単な閨とした。 そこにまずレミが仰向けに横たわった。脚をM字状に開き、ユーマを受け入れようと両手を伸ばす。 そこにユーマが膝立ちになって入り込む。レミの尻を両手で抱えるように持ち上げ、膝をその下にいれる。 やや上向きになった割れ目に、レミは外側から回り込むようにして自身の両指を添える。 指に力が入り、縦線が拡がり別れ、最奥があらわになる。小さな穴でしかない尿道口、遙か下にあるすぼまった肛門。 そして、拡げられた割れ目の一番下にある、尿道口よりは大きい、しかし指がようやく入りそうなほどの穴。 その膣口に、ユーマはそそり立ってなかなか下を向いてくれない勃起の先端をあてがった。 「じゃあ行くよ、レミさん。」 「来て、優摩。」その言葉を受けて、ユーマは腰を進めた。 二人が予想してたよりもすんなりと先端は埋没し、一度止まった。処女膜が抵抗となって阻んでいるのだ。 「レミさん。」 「いいから。」躊躇をたしなめるようなレミの視線が、ユーマに覚悟を決めさせた。 ペニスに添えていた手でレミの腰を掴み、力が逃げないようにしてさらに腰を進めた。 何かを突き抜けるような感触、包皮が先端から引き剥がされるような感触、先端が何かに突き当たった感触、最後に根本が陰核包皮に密着した感触。 次々と襲ってくる知らない感触に、ユーマの中の雄が大きく頭をもたげる。腰の手をレミの脇の下に回し、背中を抱きしめる。 レミの方もユーマの背中にしがみつくような状態になり、その指先が少年の背中に食い込んでいた。 乳房の有り得ぬ少年の胸と、未だ乳房無き少女の胸が密着する。この状態ではあの二人のように大きくピストン運動するのは難しい。 ユーマは細かく腰を動かし、陰茎と鼠径部を揺するように密着させた。 膣奥とクリトリスと小陰唇に、先端と根元と陰嚢が同時に加える振動は。ユーマが意図した訳ではないがレミを快楽の淵に叩き込んだ。 自身の指では到達し得ない場所に、成長途上とは言え少女のか細い指よりは太く固い少年の剣が挿さっているのだ。 「うあああ!」目に涙が、爪を立てた背中には血が滲み、彼女の両脚が意思に反してまっすぐに伸びる。 そんな様子のレミの顔を見て何を思ったのか、ユーマは彼女の唇にそっと自分のそれを重ねる。 「!」最初は驚いていたレミだが、やがて目を閉じて唇を受け入れ、両手を背中からユーマの後頭部に伸ばした。 「!?」突然、レミの舌がユーマの唇を割って口内に侵入した。その先端はユーマの舌を捉えると絡まるように蠢いた。 驚きでユーマの腰の動きが鈍り、しかし興奮の度合いはむしろ上昇し、彼もまた舌をレミの口内に伸ばす。 上の粘膜器官と、下の粘膜器官。その両方で互いを貪りあう二人。 その様は、まだ二人が齢十に至ったばかりの幼い身であることを忘れさせる程であった。 余裕が出てきたのか、ユーマは腰の動きを再加速させる。快楽が高まり、今度はレミの両足はユーマを逃すまいとその尻を絡め取る。 (あっ、なんかきちゃう!なんかきちゃう!)言葉が出そうになるが、レミから唇を離せずにただもごもごと喉を鳴らすばかりのユーマ。 (あっあっあっあっ!)思考能力を失い、ただの快楽の獣となったレミ。その時がとうとう訪れた。 「あっ、何これ、ナニコレ!」ついに唇が離れ、ユーマの口からうわ言ような言葉が繰り返される。 「あっ優摩、ユーマ!」レミはレミでユーマの名を繰り返すばかりだ。 自分の性器から何かが引き抜かれるような感触がユーマを襲う。肛門のあたりから睾丸の付け根、そしてペニスの根元の奥からその先端の鈴口に至るまで。 ユーマにとって未知の何かが通り抜け、先端から出て行った。 それは脈動をともなってレミの膣を叩き、それが引き金となったのか、レミもまた絶頂に達した。 「ねえ……レミさん。」 「……なぁに、優摩。」 「僕、精通したかも。」息も絶え絶えなその言葉に、レミの目が見開かれる。 「赤ちゃん、できちゃうかも。」予想と違う言葉にレミの表情が柔らかくなる。 「……私、『まだ』だから、できないわよ。」ユーマが精通したことにさして動揺してないことに、レミは安堵した。 「……そっか、そうなんだ。」 まだ小さな秘裂から、ようやく固さを失った幼い棘が抜け落ちる。 それに引っ張られるようにして、彼の精通した証が狭隘な膣から押し出される。 彼女の会陰を垂れていくそれは、まだ精子が少ないためにさして濁っておらず、破瓜の血を受けて赤みを帯びていた。 ユーマが自身の、はじめて男性としての役目を果たしたソレを見ると、レミの処女膜を破って何度も擦り上げたせいで、血の跡がついていた。 レミの膣口から溢れるまだ孕ませるには至らぬ半透明の精液と、自身のペニスにつけられた処女だった、そしてもう処女ではない証。 それらを見比べて、ユーマには前者が自分がレミにした、後者がレミにした、相互のマーキングであるように思えた。 (……そう言えば、ペンモンたちはどうしたんだろう?) ふと彼の頭に浮かんだ疑問は、直後にレミが自分の頭を抱え込むようにして口づけてきたために瞬時に掻き消えた。 互いの唾液と歯列を味わい理性を溶かしていくユーマは知る由も無かった。 ペンモンもまた、ロップモン助手によって自分と同じような目に遭っているなどとは。 ペンモンとロップモン助手はデータ収集を終えてそれぞれのテイマーを探し、一線終えた純と美空に聞いてもあいらないと言われ。 三連戦で果てたゲキとまだまだ元気なミソラからあっちのほうに行ったよと聞かされて。 やがて草むらに辿り着いた彼らは、ユーマとレミが挿入するまでを目撃した。 その間、ペンモンは声を発する事は無かった。いや、できなかった。 ロップモン助手がその長い耳でペンモンの口を塞いでしまったからだ。 「邪魔しちゃ野暮よ。」引きずられるようにしてその場から離されたペンモンは妙な気分になっていた。 デジヴァイスを通じてユーマの感情が流れ込んできているのだろうか、今までに感じたことのない疼くような気持ち。 「これがリアルワールドの生命が持つ……『発情』ってヤツなの?」 その一方でロップモン助手は高揚し歓喜に湧いていた。 「アハハ、アハハ!これこれ、これよ!やっとここまできたのよさ!」口調もいつもと少し違うようだ。 「ど……どうしたんだロップモン?」 「エンシェントウィッチモンのミラーフラグがようやく起動できる!ここまで長かった!」 「ロップモン……何を、言ってるんだ?」 「あーでもでも、フル稼働にはまだほど遠いのさ。どうも『道筋』もねじ曲がってるさね。」 「聞いてるのかロップモン!」ペンモンの叫びは届いていないかのようだ。 「ロップモン進化……ダルクモン。」今度は淡々とした口調。ロップモン助手はダルクモン(黒)に進化する。 「おまけにフィードバックでアタシも発情しちゃうと来たもんだ。さて、どうしてくれよう……」 そこでダルクモンの視線がペンモンに向く。まるでクアトルモンに睨まれたゲコモンの如く動けなくなるペンモン。 「ちょうどいいのがいるじゃんよ。ペンモン、アンタも『発情』しちゃって苦しいんでしょ?」 そう言うとダルクモンは右手を突き出した。掌からバーコードが渦巻いて展開する。 「『巨根プラグイン』……っていう名前なのね?じっとしててね?」そのバーコードを纏った平手をペンモンのk腹部に打ち付ける。 「うわっ何を……………えええええっ!何コレェ!!」痛みは全く無かった。 しかし変化は大きかった。ペンモンの脚の間には長さ13cm程の……人間の、男性器があった。 色こそペンモンの体表同様の濃い青色ベースなのだが、その形状と大きさはまさしく人類の勃起したペニスだった。 そして、自分の中に沸き起こっているなにかが、そこに集中していくのも感じ取れた。 「安心して。アタシの方にもツイてるから、お・○・ん・こ!」前掛けと剣の鞘をベルトごと外し、尻と股間を丸出しにするダルクモン。 そこには、本来デジモンには備わってないはずの割れ目――女性器があった。 陰毛が全く無く、性器自体もやけに陰裂が上方向に長く、人間が見たならば違和感を覚えたかもしれない。 人差し指と中指でそれを割り開くと、すでに発情していた影響で汁が滴り落ちてきた。 腰砕けになって無様に勃起を天に向けるペンモンに、ダルクモンはまたがってしゃがみ込む。 「じゃあ、いただきまーす。」先端を割れ目の奥に沈み込ませると、ダルクモンはそのまま腰を落とした。 青いシャフトは難なくダルクモンの胎内に根元まで呑み込まれ、ペンモンの中枢部に電気のようなショックが走った。 「うおぉう、こ、これは……なんて、気持ちイイ……」ショックが落ち着くと微睡むように快楽の沼に沈んでいくペンモン。 「ああ、これが交尾!人間でいうセックスなのね!サイッコーじゃない!!」 一方でダルクモンはその快感に舞い上がって雲の上に登っていくような心地だった。 生殖ではなく純粋な快楽目的で作られたプラグインの補助で、ニ体のデジモンは痛みや生物的な限界とは無縁な性行為の気持ちよさで満たされた。 その状態でダルクモンは胸の鎧も脱ぎ捨て、ユーマが言うところの謎の存在である乳房がまろび出る。 それは激しく揺れながらペンモンの顔にのしかかり、彼の視界と顔面の感触を覆い尽くした。 (ああ……これが人間のではないデジモンのおっぱいの感触……)快楽に支配された思考中枢の片隅で、探求者としての欲求がかろうじて動き出す。 (まるで……人間のものと……何も……変わらない……)そこまでが彼の思考できる限界だった。 やがて、疑似射精システムによってペンモンの追加男性器がダルクモンの膣内で射精、ペンモンは絶頂に達した。 その疑似射精をトリガーとしてダルクモン側のオーガズムプログラムが発動、彼女もまた絶頂に達した。 双方が果てたことで発情フィードバックは解消され、プラグインによる男性器も消滅した。 今ので大きく消耗したのか、ダルクモンはロップモン助手へと退化していた。 うつ伏せになって未だ余韻に浸るロップモンの両脚の間を、ペンモンはしげしげと眺めていた。 体毛モサモサなのでわかりにくいが、どうやらロップモンの時でも女性器があるようだった。 「ねえ、ロップモン……」 「何さペンモン……」すこしうっとりとした声でロップモン助手が起き上がろうとする。 「次やる時はさ、そっちの姿でやってもいいかな?」 「……ペンモン、アンタも……堕ちた、ね?」ロップモン助手はにやりと笑った。 数十分後。 あの後もう一戦交えたユーマとレミは、やはりこちらも一戦追加したペンモン・ロップモン助手組と合流した。 それぞれのカップルが、もう一組の距離感のおかしさに気づいていたのだが、お互い様な状態であったためにどちらも指摘することはなかった。 ただ、それ以降ユーマはレミのことを「レミさん」と呼びレミはユーマのことを「優摩」と呼ぶようになった。 もう一つ、ユーマとペンモンの方にも大きな変化が起きた。 ペンモンの思考領域内の比率が 「ヒトっぱい/ヒトっぱい/ヒトっぱい/ヒトっぱい/ヒトっぱい/ヒトっぱい/ヒトっぱい/ヒトっぱい/ヒトっぱい/デジっぱい」 だったのが 「ヒトっぱい/ヒトっぱい/ヒトっぱい/ヒトっぱい/デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/交尾/交尾/交尾」 に変化した。 一方でユーマの頭の中身はそれまでが 「デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい」 だったのが 「デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/デジっぱい/お○んこ/レミさんのお○んこ/レミさんのお○んこ/レミさんかわいい/レミさんすき」 に変化した。 この日のことがきっかけとなってあるエピソードが生み出されるのだが、それはまた別の話である。 (了)